狙われるトラック!盗難防止のテクニックと最新手口を解説
目次
迫る!トラック盗難の危険
あーーー!!!中堅ネコさん!
なんだなんだ!?どうした!!事件か!?
ネコさん!トラックにキーを置きっぱなしじゃないですか!!
あぁ…次のドライバーが使うからな。すぐに使えるようにキーは車内に置いてあるんだよ。
な…なんて不用心な。大切なトラックを盗まれてしまいますよ!
ここは会社の敷地内だから大丈夫だよ。
何の問題もない。
油断していると…
痛い目に遭いますよ?
なんだかこわいことを言うなぁ…
車両盗難の現状
2023年における自動車盗難の認知件数は5762件
そのうち、およそ2割(20.7%)は貨物自動車の被害です。(警察庁発表)
盗まれるのは高級車のイメージだったが、トラックも狙われているのか…。
ちなみに、
全国で盗難件数が多い県ワースト5は…
- 千葉県
- 愛知県
- 埼玉県
- 茨城県
- 神奈川県
となっています。
一時は減少していた自動車盗難件数ですが、令和3年から再び全国で自動車盗難が増加しています。
トラック盗難事件簿
実際にあった盗難事件をみてみましょう。
無防備な駐車がどれだけ危ないかわかってきますよ?
【case1】
令和6年10月9日の未明、現場は人気の無い国道近くの工場です。
盗まれたトラックには、解体予定の乗用車も載っており、2台丸ごともっていかれたといいます。
9日午前10時前、トラックが盗まれたと気づいた工場側から
「きのう駐車場にあった車が盗まれた」
と110番通報がありました。
防犯カメラには、怪しい人物がヤード内で鍵を見つけ、乗用車を積んだ小型トラックを盗み出す様子が映っていました。
【case2】
令和6年4月上旬に、会社の敷地内に駐車してあったクレーン付きトラックが2台盗まれました。
従業員が複数人で使用するため、ドアロックはせず、鍵を車内に隠していたといいます。
その後の5月10日。
この会社からトラックなどを盗んだ疑いで、アフガニスタン国籍の容疑者ら3人が逮捕・送検。
警察によると、3人は国内で中古車の販売に関わる仕事をしていて、転売目的の可能性があるといいます。
【case3】
令和6年10月〜11月にかけて福岡県内で建築業者などが所有するトラックやダンプカーなどが盗まれる事件が相次いでいます。
施錠用に巻いていたチェーンが壊され、資材置き場の前にあったダンプカーが無くなりました。
警察によると、10月には久山町で、11月21日から22日には中間市や飯塚市で屋外に駐車していた中型トラックが無くなり、被害届が受理されているそうです。
いずれも古い年式のトラックなどが狙われていて、警察は同一犯による犯行とみて窃盗事件として捜査を進めています。
日本製トラックが危ない!?
ちなみに…中堅ネコさんのトラックは日本製ですか?
おぅ!
メイドインジャパンさ!
なぜ英語に…?
では、さらに注意が必要ですね。
ん?どういうことだい?
日本製トラックの部品は壊れにくいと海外で評判です。大きい部品になると数100万円で取り引きされることもあります。
とくに
- 軽トラック
- クレーンつきトラック
は、狙われやすい傾向にあります。
軽トラックは1度解体しても組み直しが簡単で、窃盗グループにとってはバラバラにして盗みやすいことが好都合なんです。
クレーンつきトラックはなぜなんだ?
トラックのクレーン部分が高額で取り引きされるため、窃盗犯にとって大きな収益になります。
実際の事件を聞くと、身近な感じがしてドキドキしてきたよ…。
狙われやすい駐車場所
- 人目につきにくい
- 暗い
- エンジン音が聞こえにくい
このような場所は窃盗犯にとってトラックを盗みやすい場所です。
薄暗くて人目につかない上に鍵も差しっぱなし、ノーセキュリティでは持っていってくれと言っているようなものですよ!!
今日の解説くんはなんだかこわいぞ…
トラック盗難防止対策の落とし穴
スマートキーを採用しているトラックは一般車両に比べてまだ少ないですが、新しい車種は次々と電子化が進んでいます。
そこに目をつけた窃盗犯が企むのが…
電子機器を利用した手口。
まずはスマートキーについて詳しくみてみましょう。
スマートキーの仕組み
スマートキーは運転手がポケットやカバンに入れておけば、キーを取り出すことなく車を開錠できる便利なシステムです。
運転手が車に近づくと、自動でピッと鍵が開く、あれだな。
そうです!スマートキーと車本体には、お互いの電波を自動的にキャッチ。ドアロックを解除してくれます。
間違えて別の車のロックを解除しないのが不思議だよ。
車のそばに行くと「おかえりなさい、ご主人様」って迎えてくれているみたいだよなぁ。
なんだか嬉しそうですね…。
車両ごとに暗号化された固有の電波が設定されているので、間違えて他の車があいてしまうなんてことはありません。
トラック窃盗犯の最新手口と対策
便利な最新技術が生まれると、その隙をぬって近づくのが窃盗犯。
昔のようにガシャンと窓を割って、鍵つきの車両を奪うやり方は古いということか。
車が発する電波を利用して、盗む手口が増えています。ただキーを抜くだけでは防犯といえません。
うぅ…そろそろ耳が痛いよ…
高級車や普通自動車もこの手口で、何台も盗難に遭っています。
それでは、電子機器を狙う窃盗犯の手口をいくつか紹介していきましょう。
【リレーアタック】
スマートキーの特性を使って車両のロックを外しエンジンをかけるリレーアタック、知っていますか?
リレーアタック?運動会でありそうな名前だな。
その通り、まるでリレーのように電波をつなぐ手口です!
リレーアタックは複数で行う
窃盗犯の1人が、スマートキーを持つ所有者もしくはスマートキーが置かれている玄関先に近づいてスマートキーから出ている微弱な電波を受信。(壁越しに受信ができる)
↓
受信した微弱な電波を特殊な機器を使って経由させ、2人目、3人目と中継。
↓
4人目が車の近くでロックを解除、エンジンをかける
そんな手口が!?じゃあ鍵をかけて自宅で保管していても、あっさり盗まれてしまうということか!
盗難された車両は、スマートキーの交換や車の解体などの処理をされ、海外へ輸出されます。
何か手立てはないのか?
それについては、トラックの盗難対策で説明しますね。
【CANインベーダー】
日本で近年増加しているのがこの
「CANインベーダー」という手法。
車の制御システムに専用の機器を接続し、車両システムに侵入します。
システムに侵入後、車を開錠、エンジンをかけてしまうのです。
対策としては、タイヤロックやハンドルの固定装置をして物理的に車を動かせないようにする盗難対策が有効です。
【ゲームボーイ】
ん!?ゲームボーイなら知ってるぞ!
息子が小さいとき一緒にやってたからな!
そう、そのゲームボーイにそっくりな形の恐ろしい機械が出回っているようですよ。
車両はドアノブなどから微弱な電波を発信しています。
その、クルマ側から発する電波を拾い、数分で合鍵のシステムを作り出してしまうのがこの手口の特徴です。
そんな!鍵をかけていても意味ないということか!
車両の外側からドアロックの解除だけでなく、エンジンをかけることできるため、気づいた頃には車両は跡形もなく消えています。
そんな手口には太刀打ちできそうにないな…。
諦めてはいけません!
最新の窃盗手口に対抗するトラックの盗難防止対策をこれから紹介します。
トラック盗難防止対策
【ハンドルロック】
参照:ジェットイノウエ
物理的にハンドルをロックして動かなくします。
解除するのに手間がかかる上、目視でロックしていることがわかるため、窃盗意欲を削ぐ効果もあります。
【タイヤロック】
タイヤを頑丈なチェーンや器具で固定することで、物理的に発進できない状態にします。
こちらの方法も、窃盗犯が目でみてわかる盗難対策なため車両が狙われにくくなります。
【GPS装置で車両追跡】
対策しても盗まれてしまったときのために、車両にGPSをつけておく方法です。
警察に届け出たあと、捜査、追跡を行うための有力な情報になります。
【隠しスイッチ】
通常のエンジンボタンや鍵とは別に、隠しスイッチを追加で後付けする方法です。
通常のスイッチを押すだけでなく、2つの条件がそろうことでエンジンがかかります。
隠しスイッチは目立ちにくい場所に設置してもらいましょう。
【リレーアタック防止のキーケース】
先ほど説明した、リレーアタックに対抗する方法です。
スマートキーから発する電波を遮断する特殊な素材のケースです。
このケースに入れておくと、外に電波が漏れないため、窃盗犯が企むリレーアタックを阻止することができます。
【イモビライザー】
イモビライザーとは…?
イモビライザー??
イモビライザーは防犯性が高く、1995年から全車装備することが義務化された防犯装置です。
専用キーに埋め込まれたICチップと車両のIDが一致すると、初めてエンジンがかかる仕組みになっています。
出典:ISUZU
窃盗犯がカギを複製して同じ形のカギを差し込んだとしても、エンジンがかからないというわけだ。
そしてイモビライザーキーのID解析には高度な技術が必要です。
犯行現場で解除することは不可能に近いでしょう!
それならイモビライザー1択じゃないか!!
これでトラック盗難に怯えることはないな!
中堅ネコさん…それが…
まさか!?…イモビカッター!
イモビライザーを搭載していても、車が盗まれるケースもあります。
イモビカッターと呼ばれる装置により、十数秒で解錠する事が可能になってしまったんです。
イモビ…カッター…
対策してもその上をいくのが窃盗犯です。
でも、セキュリティ側も負けてはいませんよ。
イモビカッター対策として、イモビライザーシステムへの干渉を防ぐ
「イモビカッターガード」
車両のコンピュータへ繋がるOBDコネクタを保護する
「OBDガード」
盗難と防犯のいたちごっこにはやはり
二重、三重の盗難対策が必要
ですね。
るため、窃盗犯への効果的な抑止力になります。
日常的にトラックの盗難防止を
窃盗犯が軽トラックを物色しています。
どちらの車が狙われるでしょうか?
もちろん、鍵がさしっぱなしのAだろう。
そうですよね!
Bのようにトラックの防犯対策をいくつも重ねている車両を、窃盗犯は嫌がります。
トラックの防犯対策には
- 1つのセキュリティに限らず、2つ3つを重ねて対策する
- 目に見えるセキュリティを装備することで窃盗犯に狙われないようにする
このようなポイントもあります。
進化する窃盗犯の手口とセキュリティ技術は常に競争しているということか。
今回のコラムでは、トラック盗難防止のテクニックと窃盗犯の最新手口についてみていきました。
トラックの安全性を確保するためには、常に最新の情報と対策を取り入れることが重要ですね。2重、3重に対策をして、大切なトラックを守りましょう。
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